2016-01-01から1年間の記事一覧

傷には軟膏

傷をすべてみせた人がいた。20歳の夏だった。 膿んでて腫れていてぐじゅぐじゅで異臭だってしたかもしれない私のそれをみて、そのひとつひとつに軟膏を塗ってくれた人がいた。今までに何度か、自分で自分を終えようと考えていたことがあった。その何度目かの…

今晩空いてる?

「今日の夜空いてる?」ポンとiPhoneが光る。引っ越して4ヶ月が経つ。 こっちで出会った友達、今晩の予定を聞いてくる。生憎今日は仕事。 夕飯に誘おうと思って私に連絡をくれたよう。 すごく普通のやりとり、当たり前。 地元で25年過ごした私、 故郷では…

楽しみのひとつ

良い出会いとか、出会いに感謝!とかってよく言うけど、 時々、 すごい出会いだな なんて感じることがある。 親友のみーちゃんに会った時は本当に震えた。 冗談でなく、震えた。 顔をみたときに【会いたかった】【待っていた】【彼女に会うためにずっと耐え…

孤独の代替品

壊れたiPhoneの代わりにショップが代替機を貸してくれた。 前に使っていたものより1つ新しいもの。 SIMカード入れてPCに繋いだらホーム画面まで前のままになる。 大きさも重さも変わらない、画面も情報も変わらない。 1つ新しくなって少し表示が違うくらい…

お腹をあたためてくれるもの

うれしいこと。褒めてもらえたり、仲良くなりたかったよって言ってもらえたり、好きだよって言ってもらえたり、 うれしいことってたくさん。 毎日、毎日に落ちている。降ってくる。 何よりもうれしいこと。 人と仲良くなること。 最初は表情も言葉も少ない。…

鉄壁

悲しいことがあった。そんなとき、自信をなくしたりする。嫌なところばかりみえてしまう。 欠点を探しに行こうとする。でも、元気をくれるものってある。 香りの良いコーヒー、あったかいお風呂。 あとは、言葉。昔、ともだちや兄弟、同僚からもらった私を褒…

さいしょのさいしょ。

子供の頃、好きだったのは空想だった。嫌なことが起きてる最中でも空想の世界に飛べば現実が空想にひっくり返った。 母親のヒステリックな叫びも聞こえなくなるほど思考に没頭できた。 そして私は感受性に恵まれ気分屋だった。 怒ったりご機嫌になったりとく…